2022年新年挨拶

参議院議員 比嘉奈津美

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 埼玉県歯科医師連盟の皆様におかれましては輝かしい新年をお迎えのことと存じます。

 昨年10月に繰り上げ当選をさせていただき、衆議院議員2期を経て参議院議員として3度目の国政へ復帰することができました。これもひとえに短い期間の選挙でありながら次点にまで押し上げていただきました皆様方の力強いご支援があってのことと深く感謝申し上げます。

 繰り上げ当選と同時期に衆議院の解散総選挙が行われ、自民党の公約に「国民皆歯科検診」が入ったこともあり、昨年の総選挙は歯科医療界として非常に大切な選挙でした。私も選挙の応援で、北は北海道から南は沖縄まで日本全国約1,300の歯科医院を訪問させていただきました。選挙の中盤には、埼玉県にもお邪魔し、行田市、羽生市、加須市、熊谷市と2日かけて150近くの診療所を回らせていただきました。お忙しい中、診療室からグローブをつけた状態で出てきてくださる先生やスタッフの皆さんからいただいた笑顔と、車中から遠く見えた加須の夕焼けは今でも忘れることはできません。一緒にまわっていただいた先生方には改めて御礼申し上げます。

 一昨年から続く新型コロナウイルス感染症の影響により、外出自粛で会議や食事はリモートが主流となり、閑散とした街の中を歩く人たちは、皆マスクを着用するなど日本中の生活様式が変わりました。クラスター発生の原因が大人数での会食中の飛沫と問題視される中、私たち歯科医師は患者さんにマスクを外してもらい、口腔内でタービンを回し続けております。歯科医師だけではなく、歯科衛生士や歯科技工士も感染リスクと隣り合せの中、患者さんと真摯に向き合う、それが私たち歯科医療に従事しているものの使命だと強く感じております。コロナ禍にも関わらず全国68,000の歯科医院でクラスター発生件数がゼロという実績に、大阪府の吉村知事も、「大阪には5,500もの歯科医院があるが、クラスター発生はゼロ。感染対策の賜物と思うが、何かある。」とTwitterに投稿するほどでした。
 政府はこれまで、診療報酬を特例的に拡充する等により、コロナ患者の診療や、各施設における感染防止対策、を支援してきました。しかし、感染状況の先行きが見通せない中、経営上の不安を抱えておられる先生方が多くいらっしゃることも事実です。金銀パラジウム合金の仕入れ価格が高騰し、経営への打撃となっていることは大変な問題と承知しております。引き続き医科と歯科の初・再診料統一を目指し、もっと歯科医療に財源をつけなければなりません。今後も現場の先生方が安心して診療を継続できるよう取り組んでまいります。
 日本は匠の技の国であり、日本人歯科医師の手先の器用さは世界一です。その本来の力を発揮できるよう歯科医師の地位向上を目指します。

 最後になりましたが、歯科医師出身の国会議員として、これからも全国のデンタルファミリーのため全力でがんばってまいります。本年もよろしくお願い申し上げます。