2023年新年挨拶
参議院議員 比嘉奈津美
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
埼玉県歯科医師連盟の皆様におかれましては輝かしい新年をお迎えのことと存じます。
昨年を振り返りますと、コロナ禍で疲弊した経済回復に向けた「withコロナ」の時代がはじまり、マスクの着用についても大幅に緩和されるなど、街を歩く人々の姿も変わり、年末には久しぶりのイルミネーションで華やかな色合いの街並みと人々の笑顔が戻ってきました。
歯科界にとっては、予算委員会でも質疑をさせていただきましたが、本年4月よりオンライン資格確認の導入の原則義務化、マイナ保険証など、小規模歯科医院やネットワークの整備がされていない地方の歯科医院にとっては大変な問題が発生しました。諸外国に比べ、日本の医療DXが遅れをとっているのも事実ですが、しっかりとした環境整備をした上での義務化であることが必要です。引き続き政府には問題点を指摘してまいります。
人生100年時代を豊かに過ごすため、健康寿命の延伸に向け、エビデンスに基づいた口腔環境の大切さを一人でも多くの国民に理解をしていただき、生涯自身の「歯」で食する幸せを実感できるよう「治療」とともに「予防」の重要性を伝えていくことが必要です。
私が事務局長をしております「国民歯科問題議員連盟」において、「妊婦と口腔ケア」の勉強会を開催いたしました。口腔環境と全身疾患の密接な関連や、妊娠期の口腔環境の悪化による胎児へのリスクなど、生まれてくる前から口腔ケアの重要性がはじまっていることを出席議員に周知をすることにより、歯科に対する問題点が共有され、各議員の意識も変わってきています。一人でも多くの議員の理解を得るため、引き続き勉強会を開催していきます。
今後、地域を支える歯科医療提供体制を整備し、またライフステージに応じた切れ目のない歯科健診の法制化とスクリーニングアプリ等の開発に力を入れ、国民皆歯科健診の早期実現を国政の立場から推進し、常に診療現場から声のあがるデンタルスタッフ不足問題について、「歯科衛生士、歯科技工士の人材確保事業関連予算」のさらなる活用を検討し、離職防止、復職支援の結果を出すよう取り組んでまいります。
女性活躍推進法も改正され、女性の社会進出が大変期待されております。今後増える女性歯科医師の活躍の場を増やすため、経済的自立はもちろんのこと、復職にあたり研修体制の充実など、働くことを望んでいる女性に対し、個性や能力など存分に発揮できる環境を整え、引き続き女性の立場から一人でも多くの女性が活躍できる歯科界へと整備をしてまいります。
ウイルスという目に見えぬ敵との戦いは我々歯科医療従事者にとって言葉にはならない苦労を伴うものであります。一件のクラスターも起こしていないことを誇りに思い、国民の健康を導くという大義を持ってともに歩みましょう。
本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。